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広島AIアシュアランス協議会の設立を発表しました。――日本を、世界で最も安心してAIを活用できる社会へ

執筆者の写真: kanna qed
kanna qed
18 時間前
読了時間: 5分

2026年10月8日、広島AIアシュアランス協議会(Hiroshima AI Assurance Council)の設立と活動方針について、協議会代表のオンザリンクス社よりプレスリリースを発表しました。

協議会は、株式会社オンザリンクスを代表組織とし、株式会社AIアシュアランスが発起・技術協力を担う、民間・独立の協議体です。株式会社クラウドシエンも初期参画組織として活動に加わっています。

また、Hiroshima AI Process Friends Groupの「Partners' Community」に正式参画し、2026年9月10日付で総務省の公式ページに参加組織として掲載されました。

私たちが取り組むのは、2023年のG7広島サミットを契機に生まれた「広島AIプロセス」の理念を、単なる原則やガイドラインにとどめず、実際の企業活動や社会の中で、検証可能な仕組みとして機能させることです。



AIの提案を、安心して採用できる判断へ

生成AIやAIエージェントの能力が急速に向上する一方で、社会実装には依然として大きな課題があります。

それは、AIが優れた答えを出せることと、その答えを企業や社会が責任を持って採用できることは、必ずしも同じではないという点です。

例えば、AIが物流の最適な配送ルートを提案したとしても、品質、安全、契約、法令上の条件を満たしていることが確認できなければ、そのまま業務に採用することはできません。

これは物流だけに限った問題ではありません。製造業、金融、自治体、医療、サイバーセキュリティなど、AIの判断が現実の業務や社会に影響を与える領域に共通する課題です。

協議会は、こうした課題に対して、AIの判断を採用・実行する条件と、その裏付けとなる証拠を明確にし、第三者が検証できる仕組みの整備を進めます。


世界で使われる共通プロトコル「HAAP」を目指す

今回の発表における中核の一つが、Hiroshima AI Assurance Protocol(HAAP) です。

HAAPは、AIによる判断の採用前に必要な条件と証拠を確認し、採用後も判断の根拠や責任に関する情報を追跡・再検証できるようにするための共通プロトコル構想です。

既存のAIモデルや業務システムを置き換えるのではなく、それらを横断して「どのような条件で判断を採用できるのか」を確認する共通レイヤーを目指しています。

重要なのは、特定の企業や業界だけで利用できる仕組みにとどめないことです。

製造業・物流での実証を出発点としながら、さまざまな産業や国・地域で利用できる共通基盤へ発展させていく。

日本で確立したAIアシュアランスの技術と実践知を、世界で使われる仕組みへ育てること。

これが協議会の重要な方向性です。


広島AIプロセスの理念を、機械的に検証できる技術へ

もう一つの重要な成果が、公開技術基盤「Hiroshima AI Process Assurance Mappings」です。

この技術基盤では、広島AIプロセスの原則を、実際の業務に必要な条件や証拠へ対応づけ、以下の仕組みを整備しています。

  • 原則と業務上の確認条件、その裏付けとなる証拠を結び付ける。

  • 証拠不足や、証拠で裏付けられる範囲を超えた主張を機械的に検査する。

  • 検証規則やプログラムを公開し、第三者による再検証を可能にする。

最初の公開対象は、医薬品2〜8℃コールドチェーンにおける引渡し判断です。

さらに、株式会社AIアシュアランスでは、責任OS(Responsibility OS)の技術体系を基盤として、証明支援システム「Lean 4」を活用した形式化・検証にも取り組んでいます。

これは、AIガバナンスの理念や要求事項を人間が解釈するだけでなく、明示した前提やモデルの下で、技術的な条件が成立するかを機械的に検査できる形へ近づける取り組みです。

もちろん、形式検証だけで現実のシステム全体の安全性や法令適合性が自動的に保証されるわけではありません。実証や運用評価と組み合わせ、何が確認され、何が未確認なのかを明確にすることも、AIアシュアランスの重要な役割です。


私たちが最終的に目指す社会

今回、協議会の設立を発表するにあたり、私自身、あらためてこの活動の先にある目標を言葉にしておきたいと思います。

それは、

「日本を、世界で最も安心してAIを活用できる社会へ。」

ということです。

世界で通用するプロトコルを確立することも、国際的なAIガバナンスの発展に貢献することも、極めて重要です。

ただし、それらは最終的なゴールではなく、社会を変えるための手段だと考えています。

本当に実現したいのは、企業も、行政も、個人も、AIの能力を安心して活用し、その恩恵を最大限に受けられる社会です。

AIの安全性や信頼性を確かめることが、AIの利用を制限するためだけの仕組みになるのではなく、むしろ新しい挑戦や産業競争力を支える基盤になる。

AIの安全性を、挑戦を妨げる制約から、挑戦を支える競争力へ。

そのような社会を日本から実現し、そこで培われた仕組みを世界へ広げていくことには、大きな意味があると考えています。

日本が国際的なルールや技術標準に対応するだけでなく、世界で使われるAIアシュアランスの技術や仕組みを生み出す側になる。

広島AIプロセスの理念を社会実装へつなぐ今回の取り組みは、そのための一つの具体的な挑戦でもあります。


10月14日、広島から次の実践へ

2026年10月14日(水)には、広島国際会議場にて「製造業AI物流カンファレンス2026 in 広島」が開催されます。

広島AIアシュアランス協議会も企画協力し、制度、技術、経営、現場をつなぎながら、AIガバナンスの社会実装について議論を深めます。

▼ カンファレンス詳細・申込https://www.onzalinx.co.jp/conference2026/

協議会は、特定の企業の利益や技術の普及だけを目的とする組織ではありません。

企業、行政、研究者、技術者など、さまざまな立場の方々と知見を共有し、実証と第三者検証を重ねながら、社会で利用できる共通基盤を育てていくことを目指しています。

株式会社AIアシュアランスとしても、協議会の発起人・技術協力組織として、AIの判断・証拠・責任をつなぐ技術の研究開発と社会実装を引き続き進めていきます。

AIを導入するだけの社会から、AIを安心して活用できる仕組みを備えた社会へ。

その実現を、広島から日本へ、そして世界へとつなげていきたいと考えています。

関連リンク

広島AIアシュアランス協議会 公式サイトhttps://hiroshima-ai-assurance.com/

プレスリリース(2026年10月8日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000169775.html

※広島AIアシュアランス協議会は民間の独立した協議体です。Partners' Communityへの参画は、G7、日本政府、OECDによる個別技術の認定・認証を意味するものではありません。

 
 
 

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